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20年目を迎えたAct Against AIDS 期待される啓発活動

 11年の国内新規エイズ患者数(発症後の新規患者数)は473件で、過去最高となった。先進国では唯一増加傾向を示している一方で、保健所等でのHIV検査件数は08年をピークに減少傾向を示しており、これと比例して、検査で見つかる新規HIV感染者数(発症前の新規感染者数)も08年をピークに減少に転じている。潜在的な危機が依然として続いているにもかかわらず、エイズに関する社会的な関心が希薄化しつつあることを示すデータとも言えるが、こういう局面でこそ、重要になるのがAAAをはじめとする啓発活動だ。

「Act Against AIDS 2011 THE VARIETY 19- 頑張れ!東北-」と題し、開催された昨年の日本武道館公演の模様。今年は2日間にわたって日本武道館公演が行われる。

「Act Against AIDS 2011 THE VARIETY 19- 頑張れ!東北-」と題し、開催された昨年の日本武道館公演の模様。今年は2日間にわたって日本武道館公演が行われる。

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 AAAは93年、「次世代を担う若者たちが明るい未来を歩めるよう、エイズの正しい知識を広めていこう」という趣旨のもとで、キョードーグループの内野二朗氏、MSエンタテインメントの金子洋明氏、アミューズの大里洋吉氏が発起人となり、活動を開始。ACPC、音事協、MPA、音制連、レコ協が後援団体となり、エンタテインメント業界内外の、のべ250社以上が運営会員として活動を支援してきたもので、AAAコンサートを開催し、コンサート収益金や募金、運営会員各社による支援金で毎年、啓発のためのパンフレット、ポスター等を制作、配布してきた。11年の場合なら、全国の学校や保健所など約600ヶ所に12万部あまりのパンフレットを無償で提供。これらが授業や文化祭、地域のイベント等で様々に活用されている。

 毎年、世界エイズデーである12月1日を中心に各地で開催されているAAAコンサートには、これまで1227組のアーティストがボランティア参加し、収益金や会場での募金の使い途も各会場の参加アーティストがそれぞれ決定。AAA運営事務局やユニセフ、エイズ予防財団などを通じて、国内外の啓発活動、支援活動に対する寄付が行われてきた。

■各地のラジオ放送と連動した展開も

 20回目となる今年のAAAコンサートは、上記の通り、全国9会場で11公演が行われる。特に日本武道館公演は11月30日、12月1日の2日間にわたって行われ、1日目の収益金等は東日本大震災の復興支援に使われる予定だ。また、今年は新たにJAM Projectがホスト役をつとめる「アニソンAAA」が企画され、東京・Zepp DiverCityで開催。震災被災地でもある青森・八戸市でも、青森放送がサポートするかたちで初の公演が行われる。さらに北海道(FM NORTH WAVE)、愛知(ZIP-FM)、大阪(FM802)、福岡(cross fm)での各公演も、それぞれ地元FM局がサポートしての開催で、放送と連動した展開が行われる。FM802では12月1日に、朝から深夜までAAAのための特別編成を行う予定だ。(オリジナル コンフィデンスより)

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  • 「Act Against AIDS 2011 THE VARIETY 19- 頑張れ!東北-」と題し、開催された昨年の日本武道館公演の模様。今年は2日間にわたって日本武道館公演が行われる。
  • 「AAA コンサート2012」の概要
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