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流行りモノ調査隊 流行りモノ調査隊
#040 今週の急上昇キーワード(更新日:2008/04/22)
プチ修行
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急上昇の理由
 新社会人や大学の新入生など、慣れない環境で新生活を送っている読者の中には、ソロソロ身体に異変を感じている人はいないだろうか?俗に言う「五月病」だが、新しい環境に適応できず、精神的・肉体的に重圧がかかり、一種の「うつ病」に似た症状が出ると言われている。今週の特集は、そんな「五月病かな?」という症状が出始めたフレッシュマンにうってつけのリフレッシュ方法をお届けする。「トレーニングを始めるなら春がいい!」と8割近い人が回答している。この機会に新しいプチ修行・トレーニングを始めてみるのも良いのでは?
今回の調査内容
春眠暁を覚えず
日本を守る自衛隊に体験入隊
己と向き合う『暁天坐禅』を体験!
落差23m!脳天直撃『滝行』を体験!
春眠暁を覚えず
 ノッケからナンであるが、春だ・・・陽気が気持ちよくてたまらない。筆者は花粉症の心配もないので、非常に過ごしやすい季節である。この所、いくら寝ても寝足りないくらいだ。思えば、年度末の忙しさもあっと言う間に過ぎ去り気がつけば新年度になり、昨年度の業務を振り返って新年度の目標も立てた。一気に仕事をこなしたせいか、やや燃え尽きた感がある。やる気が無い訳では断じて無いが、眠い・活力が無いのである。

 そんなダル〜ンな筆者を見て、部長の雷が落ちた・・・。「たるんでる!身体でも動かして渇を入れろ!」と。編集部では、「ダル〜ンな筆者」という素材をどんな苦行で料理するか、楽しそうな会議が始まっていた。この時はまだ余裕かまして「へいへい、何でもやりまっせ〜」位にしか思わなかったのである・・・。

 ダル〜ンであるとはいえ、筆者も一応仕事をしてみた。そもそも、世の中の人々が修行やトレーニングに対してどのように考えているのか、10代〜40代までの男女に意識調査を行った。

Q1.修行、トレーニングをしたいと思いますか? Q2.現在実際に修行、トレーニングをしていますか? Q3.修行、トレーニングを行っていない理由は?
(Q2「行っていない」と答えた人)
Q1.修行、トレーニングをしたいと思いますか? Q2.現在実際に修行、トレーニングをしていますか? Q3.修行、トレーニングを行っていない理由は?(Q2「行っていない」と答えた人)

Q4.やってみたい修行、トレーニング - 修行、トレーニング
1 ヨガ・ホットヨガ 6 ジョギング
2 筋肉トレーニング 7 加圧トレーニング
3 ジム通い 7 ランニング
4 禅修業 9 マラソン
4 水泳 10 滝修行
<調査内容>
■調査方法 インターネット調査
■実施期間 2008年4月8日〜4月11日
■対象 【オリコン・モニターリサーチ】会員の専門・大学生、20代、30代、40代の男女、各100サンプル、
合計800サンプル

  この結果を見る限り、半数以上の人は何らかの修行・トレーニングを行いたいと思っているが、多くの人は特別実行しておらず、必要性を感じながらも始められないようである。逆に修行・トレーニングを行っている人の多くは、健康増進や肉体改造の為に取り組んでいるようです。修行・トレーニングの内容の多くは肉体的な行為で、8割近くにも上った。

  そうこうしているうちに筆者の調理法方が決まったようである・・・。部長から下った指令は「明日の朝、朝霞駐屯地集合。根性叩きなおしてもらう。以上。」である。朝霞駐屯地って自衛隊の基地ですか・・・。筆者に拒否権はない。
日本を守る自衛隊に体験入隊
やけっぱち気味の筆者
やけっぱち気味の筆者
指定の時間に朝霞駐屯地の門に到着した筆者。部長の指令を聞いて「自衛隊でしごかれてこい!」という事は覚悟していたが、ここまで来た以上まな板の上の魚である。日本の平和を守る自衛隊の貴重なお時間を割いて頂く事になってしまうが、ダル〜ンな身体に渇を入れるべく、広報センター内部へ潜入したのであった・・・。

  広報センターに入ると筆者に2型迷彩と呼ばれる戦闘服(つまり迷彩服)とブーツが手渡された。予想通りというか、嫌な予感が的中した。これに着替えて訓練をやるらしい・・・。

 程なくして、東部方面総監部に所属する、永徳一也報道幹部が登場!本日、筆者の精神と肉体に渇を入れて頂ける教官である。迷彩服を届けてくれた美人女性自衛官が教官だったらいいのに・・・と思ったが、そんな美味しい取材なワケもなく、永徳教官は見るからに屈強な戦士である。大人しく迷彩服に着替える筆者。

  着替えが完了すると早速指摘がバンバン入る。胸元のボタンの留め方、ブーツの紐の結び方、帽子の被り方まで細かに決まっているようで、カッコよく見えるように整えてもらった。

戦場に咲く一輪の花のような素敵な方だった 着替えさえ一人でできない 大人しくオリエンを受ける筆者
戦場に咲く一輪の花のような素敵な方だった
着替えさえ一人でできない
大人しくオリエンを受ける筆者

  着替えが完了すると基地内のグラウンドに場所を移し、訓練場の注意事項や訓練内容を永徳教官からオリエンテーションを受ける。一通り説明を受け、早速訓練開始!

  まずは、自衛隊員の基礎中の基礎、基本教練。基本教練とは、立ち方や敬礼、行進のやり方などである。「気を〜つけっ!!」「ビシ!!」「休めっ!!」「気を〜つけっ!!」「右向け〜右っ!!」「敬礼っ!」といった具合である。このような規律ある動きをするのは、小学校以来の勢いである。特に敬礼などは気が引き締まる思いだ。

  お次はいよいよ訓練らしい徒手格闘訓練が始まる。武器を持たない場合での自衛手段である、徒手格闘のレクチャーを受けた。まず最初にストレッチを行って身体をほぐすのだが、全く運動を行っていない筆者の身体はこの時点で悲鳴を上げた。「教官、ヤバイっす!筋が切れそうです!」「いいから伸ばせーっ!!」

角度単位で指摘が入ります! 膝の裏あたりが限界を超えた
角度単位で指摘が入ります!
膝の裏あたりが限界を超えた
 
  基本の構えから入るが、永徳教官のようにビシっと構えられていない。永徳教官にお手本を見せて頂くが、向き合うと何ともいえない迫力がある。

 拳による突きと、足のつまさきによる前蹴りを伝授される。本人は一生懸命やっているのだが、何せ日常生活に無い動きなので、全く腰が入っていない。「エイ!」「ヤアァー!」と掛け声だけの屁たれパンチである。

実物と自分のイメージは大きく異なる 重心を後ろに残しつつ蹴り
実物と自分のイメージは大きく異なる
重心を後ろに残しつつ蹴り

  続いて匍匐前進の訓練に入る。よく映画などで見かけるアノ匍匐前進だが、自衛隊には第1〜第5まで5種類の匍匐がある事をご存知だろうか?速度を要求される場合や低姿勢を要求される場合など、状況に応じて使い分けるようだ。

 走っている状態から、伏せの体勢に移り、そこから匍匐開始。というような訓練を行う。簡単そうに見える匍匐前進だが、繰り返していくうちに段々と腕に力が入らなくなり、前に進めなくなってくる。

左腕を伸ばし左膝を立てた第一匍匐 姿勢が最も低くなる第五匍匐
左腕を伸ばし左膝を立てた第一匍匐
姿勢が最も低くなる第五匍匐

ついに身体が動かなくなった
ついに身体が動かなくなった
匍匐の訓練が終わった時点でついにギブアップ!我ながら情けないと思いつつも、身体が動かないものはしょうがない。しばし休憩を頂き、こわばった手足の筋肉をほぐすのであった・・・。

  10分程の休憩を挟んで、いよいよ最後の訓練が始まった。基地内をランニングしながら所々に配置された障害物を乗り越えていく訓練である。丸太を飛び越え、自分の身長より少しに低い壁を乗り越えたりするのである。走りながらだと足がもつれて危険だ!

これ位なら余裕かと思われたが・・・ 疲労した身体にこれはキツイ 何とか乗り越えていた
これ位なら余裕かと思われたが・・・
疲労した身体にこれはキツイ
何とか乗り越えていた

  登ったり、降りたり、飛び越えたり、くぐったり・・・ゴールがまだ見えてこない・・・。

くぐった後、立ち上がるのがキツイ すでに乗り越える体力がない
くぐった後、立ち上がるのがキツイ
すでに乗り越える体力がない

  ゴールが見えてきたが、その前に低く張り巡らされた鉄線が・・・・。これはさっきの訓練でいう第四匍匐か第五匍匐でないとくぐれない!が、前日までの雨でぬかるんでいるではないか!「流石にこれは・・・」と思い、恐る恐る「あの〜教官、地面がぬかるんでるんですが・・・。」と聞いてみたが、「いいから行けっ!!」と永徳教官。一瞬、普段の永徳鬼教官の一面を垣間見た。諦めてぬかるみの中を進む筆者。

教官!地面がぬかるんでいます! 口、アゴ、身体前面が泥まみれ
教官!地面がぬかるんでいます!
口、アゴ、身体前面が泥まみれ

  最後の障害が雲梯とは・・・もうぶら下がるだけでも精一杯である。最後の力を振り絞って、一歩一歩腕を進めて見事ゴール!!自分で自分を褒めてあげたい気分である。

 その場にうずくまって暫く呼吸を整える。が、苦しいと共に吐き気がして撮影中にもかかわらず、吐きかけてしまった。自衛隊に限らず、訓練中に吐くという話は良く聞くが、身をもって体験したのであった・・・。

ぶら下がっているだけで精一杯 おえぇっぷ・・・
ぶら下がっているだけで精一杯
おえぇっぷ・・・

  吐き気も収まった所で、元来た広報センターへ戻る。永徳教官から自衛隊へのお誘いを頂いたが、とてもではないがこんな筆者では自衛隊のお荷物にしかならない。更に残念なことに、筆者は募集条件の年齢を満たせないのでそもそも候補にすらなれないのである。日本の平和を守るお手伝いができず非常に残念だ。

 筆者は訓練を通して、自衛隊の規律や連帯感を少しだけ感じる事ができた。これらの事は、一般社会でも必要になるものでもあるので、ぜひ若者にも体験して欲しい。高校生や大学生、新社会人などが研修として体験しても良いと思うくらいである。

ふえぇ〜生き返る〜 広報センターでは、実物の防弾チョッキも着られる 実際の装備品の重さも体験できる
ふえぇ〜生き返る〜
広報センターでは、実物の防弾チョッキも着られる
実際の装備品の重さも体験できる

敬礼っ!
敬礼っ!
ちなみに広報センター内には、各種装備関する資料や、実物が展示されている。戦闘服もセンター内であれば試着もできるそうだ。サイズは80cmからあるので、お子様にも着せられる。筆者のイチオシは相当臨場感を感じられる戦闘ヘリのシミュレーターだ。ミサイルを打つ瞬間の衝撃など驚かされる。

 訓練の最後は、74式戦車の前で敬礼っ!最初よりもサマになっている(気がする)

※ちなみに筆者が行ったような訓練は基本的に一般には公開されていない。随時行われているイベントやフェアに参加する事で体験できるものもある。詳しくはイベント情報を参照頂くか、自衛隊広報センターまでご確認下さい。

<取材協力> 陸上自衛隊広報センター
〒178-8501 東京都練馬区大泉学園町   TEL:048-460-1711(代)
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