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流行りモノ調査隊 ♯54 『話題のネットスター PART2』
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ネットで大ブレイクのクリエイター集団「supercell」
supercellのメンバーにインタビュー
実はsupercell自体の情報はネット上にはそれほど多くない。ユニットというよりはむしろサークルに近い集団で実のところ実態がよくわからない謎のクリエイター集団なのだ。ネット上の調査に限界を感じた流行りモノ調査隊では、玉砕覚悟でsupercellの楽曲を担当しているryo氏に取材を申し込んでみた。そして、ネット上に顔は出したくないとの意向で写真はNGとなったのだが、supercellのメンバーにインタビューすることが出来た。
今回登場してくれるのは、ryo氏に加え、前ページで紹介した「ブラック★ロックシューター」のイラスト担当のhuke氏と、漫画家の三輪士郎氏の3人で、三輪士郎氏といえばご存知の読者も多いであろう。現在『ウルトラジャンプ』にて『DOGS/BULLETS&CARNAGE』を連載中のプロの漫画家だ。なんとその三輪氏もsupercellに参加しているのである。
インタビューの紹介の前に、三輪士郎氏のsupercell参加作品「恋は戦争」をご覧頂こう。
「恋は戦争」
ではsupercellの3人のインタビューを紹介しよう。
――どういう趣旨の集まりなのか?
ryo
例えるならば、公園でバスケをしてて、楽しそうだからいろんな人が混じって来て出来上がった集団といった感じです。その集団がたまたまsupercellという名称なだけです。ですから、個々のメンバーはsupercellに所属しているというよりは"参加"しているという意識ですね。supercellという名称もサークル名というよりは場所の名前というふうに捉えています。
――supercell結成の経緯は?
ryo
僕が曲に絵が欲しいなと思い、壁紙サイトで何かないかなと探していたら目に付いたのが119さんの描いた初音ミクでした。ところが、そのサイトにあった絵自体が119さんの作品の無断転載だったので、当時は119さんの作品とも知らずに勝手に使わせてもらいました。そうして発表したのが「メルト」です。そしたら119さんからメールが来て、何勝手に使ってんだよ、と(笑) それが出会いです。
――では、あの「メルト」発表時点では、お互い見ず知らずの他人であったと?
ryo
ええ、そうです。119さんが「メルト」を非常に気に入ってくれて、それじゃあいっしょにやろっかということで話が始まりました。そしたら119さんのイラストレーター仲間から友達の友達までどんどん参加してくれて…。
――現在どのような構成メンバーなのでしょうか?
ryo
音楽は僕が担当で、イラストは作品毎に作品に合った人が担当しています。その他にも、サイトの管理者、イベントの進行とかスケジュール管理の人、出版物の管理する人など、現在11名に膨れ上がりました。
――作品発表するにあたってニコニコ動画を選んだ理由は何ですか?
ryo
元々僕はニコ厨だったから、ただそれだけです。
レスポンスが期待できますし、ミクが一番流行っていたのもニコ動でしたから。
――なぜ初音ミクを使った作品なのでしょうか?
ryo
別に初音ミクを使う事ありきではないんです。単純に知り合いに歌い手がいなかったから(笑)。そもそもの始まりは、初音ミクに詳しい友達から「あなたもこんなの作れるんでしょ。やってみたら?」と言われ、じゃあやってみよっかという事になったんです。
huke
でも、今いるメンバーのほとんどの人が「初音ミク」を知らなかったんですよ。私も「メルト」が大ブレイクしてから知りました。最初は「初音ミク?それ何するもの?」といった感じだったんです。
――イラストも全て初音ミクをモチーフにしたものなのでしょうか?
三輪
「恋は戦争」では「ミク=かわいい」というありがちな路線とは違う描き方をしようと心掛けました。実は私も「初音ミク」についてはほとんど知らなかったんです。ですが、門外漢なりに外からやって来た人だからこそ出力出来る事もあるので、自分の絵でやってみようと思い制作しました。
そしたら、「このミク強そう」とか「男前!」なんてコメントをもらいまして…(笑)、 結果としてミクに多様性は与えられたんじゃないかなと。
現在『ウルトラジャンプ』にて連載中の三輪士郎氏の作品
――三輪さんは『ウルトラジャンプ』で現在連載中ですよね? その合間にsupercellに参加されているわけですか?
三輪
実は色々な人に散々怒られました。先生仕事してくださいよと。(一同爆笑)
まさか私が初音ミクを描くとは誰も思われなかったみたいで。
ryo
僕も叱られましたよ。三輪さん使って何やってんだよと(笑)
――hukeさんの「ブラック★ロックシューター」もミクをモチーフにしたものなのですか?
huke
いいえ。あれは「ブラック★ロックシューターちゃん」という私のオリジナルキャラクターです。ミクと一致しているのはツインテールという部分だけですしね。私のこのイラストを見たryoさん一目惚れして「よし、じゃあこれの曲を作る!」と妙にやる気になっちゃいまして。
ryo
ええ、宣言しちゃった手前もあって背水の陣で挑みました。
huke
そしたら私のイメージぴったりの曲が出来上がってきたんですよ。キャラクターに込めた想いや背景なんて一切説明せず、ただ絵だけを見せたのに、歌詞にそれらが全て反映されてたんです!あれには驚きました。やはり言葉なんてなくても伝わるものは伝わるんですね。
――歌詞はryoさんがご自身で作詞されているんですよね。何か工夫されている事はありますか?
ryo
初音ミクを使う際に心がけている事が「練らない」ことです。始めに浮かんだ案をそのまま使うよう心掛けています。そもそも人が歌う事を想定していないんです。機械に歌わせるからこそ、ともすれば恥ずかしい歌詞を躊躇なしに書けるのだと思います。人が歌う事を前提に考えてしまうと、「私こんなの恥ずかしい」とか「もうちょっと言い回しを考えよう」とかいった余計な装飾が入ってしまいますので。
――supercellの作品はいろいろな方が実際に歌われていますが、その辺りは想定に入っているのでしょうか?
ryo
僕は歌心がある人は音楽を制すると思っています。ですからゴムさんやガゼルさんといった歌い手さんを密かにリスペクトしていました。まさかその方達が自分の曲を歌ってくださるなんて思いもしていなかったんです。
8月発表予定のアルバムのジャケット写真。三輪氏のデザイン
――派生作品が広まる事についてはどのように考えておられるのでしょうか?
huke
営利目的でないならば、何でもやってくれ、使ってくれというのがsupercellの正直な気持ちです。
そうやっていろいろ使ってもらえる事がクリエイターとしての誉れだと考えてます。
――現在、アルバムを作成中とのお話を耳にしましたが
ryo
ええ、ちょうど今作ってる最中でして。supercellは企画・制作・管理運営・出版まで全部自分たちで行っています。自分たちでどこまでできるかってのも試したいし、自分たちでやっていくことそのものが楽しいんです。
supercellのryo氏、huke氏、三輪氏のサイン色紙
誰かが号令をかけたわけではなく、自然と才能が集まって出来あがったsupercell。彼等にはリーダーと呼べる人物は存在しない。「音楽を作るのが好きだから」「イラストを描くのが好きだから」と、ただそれだけなのだが、結果として大きな化学反応を起こしている。そんな彼等の活動は、いかにもこのインターネット時代らしいアプローチだ。
インタビューの最後に、supercellより読者の皆様へのプレゼントとしてサインを頂けないかとお願いしたところ、三輪氏が手荷物からマイペンを取り出してサラリとイラストを描いてくださった。あまりにも素敵なイラストだったので「あ、それ俺も欲しい」とryo氏&huke氏……
プレゼントのご応募は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
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